- 2025年8月 大暑号-
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《誘はれて 祭の客と なりにけり》
全国1万人の小諸ファンの皆さま、こんにちは!
各地で連日体温を超えるような日が続き、暦の上でも「大暑(たいしょ)」の時節となっておりますが、いかがお過ごしですか?
「大暑」とは、季節や気候を表す二十四節気の12番目で、一年で最も暑さ厳しくなる頃、強烈な日差しが照りつけ、真夏を象徴する夕立ちや雷が多くなる時節なんだとか。鰻でお馴染み「土用の丑の日」もこの時期ですね。
まさに小諸でも、ギラギラと太陽が照りつけ、かと思えば、ゴロゴロと空が鳴り、一天にわかに掻き曇り、ビカーッと稲妻が走るや否や、滝のような激しい雨が窓を打ち、幾度か停電も起きたりしています。(すぐに復旧しました!)



そして田んぼでは、鴨の声が「ぴよぴよ」から「があがあ」に変わり、遂に出穂(しゅっすい)を確認!!
茎の間にこっそり伸びる穂を見つけた時は、葡萄の青い実を見つけた時のように、愛おしさが込み上げてきました。


すっかり土用の鰻を食べ忘れた食いしんぼう、小諸市地域おこし協力隊の左藤真世(サトウ マヨ)です。
ありがたいことに近頃、「メルマガ楽しみにしてるよ!」とか「私も読みたい!」という声をいただくようになり、私の徒然なる思いつき文を楽しみにしてもらえて、気恥ずかしくも嬉しく光栄です。
にも関わらず、すっかりご無沙汰してしまい申し訳ありません。お知らせしたいことはたくさんあるのに、メモを書き溜めているうちに、市民まつり「ドカンショ」の準備が始まり、本日の配信となりました。(鰻は忘れたけれど、メルマガを忘れていたわけではありません!)

さて、小諸の夏まつりといえば、やはり、7月のメルマガでもご紹介した「みこし」と、8月2日に行われた「ドカンショ」でしょうか。
今年で53回目を迎え、半世紀以上続く小諸ならではの盆踊り「ドカンショ」。
台風の影響か、夜になっても風は生ぬるく、小諸にしては珍しい蒸し暑さに汗だくになりながらも、水木一郎アニキの伸びやかな歌声にあわせ踊り練り歩き、私も大きな声で「ドカンショー!」と叫んで愉しみました!
私が担当させていただいた「I love KOMORO連」には、市内外から小諸好きな方々が70名以上も集まってくださり、それはそれは大盛り上がりで、「みこし」の時と同じように辺りは、熱気と興奮と歓喜に溢れておりました。

その様子を詳しくお伝えしたいと思いつつも、今回取り上げたいのは、小諸のもう一つの夏まつり。
その名も「こもろ日盛(ひざかり)俳句祭」。
去る7月25日~27日の三日間に渡って開催されたこのお祭りは、今年で17回目を迎え、コロナ禍で途中開催できない年があったものの、20年ほど続く全国でも珍しい「俳句」の祭典です。

日盛(ひざかり)とは、夏を表す季語で、太陽が最も強く照りつける正午頃から午後3時頃までの時間を指すそうで、暑さに耐えるように生き物たちが息をひそめ日が傾くのを待つという静けさをも表しているのだとか。
たった4文字の言葉の中に、夏の厳しい暑さやじっと息をひそめる生き物たちの姿が込められているなんて、日本語の奥行きを改めて感じます。


全国的に珍しいのは「俳句の祭典」ということではなく、その運営スタイルと集まる人々の多様さ。
調べてみると、全国各地で季節季節に、実に色々な俳句祭が行われているようなのですが、小諸のように「結社(けっしゃ)」(流派のようなグループ)の垣根を超えて、全国から素人~ベテラン、師匠クラスの俳人たちが一同に集まり、三日間に渡って市内あちこちを「吟行(ぎんこう)」(句を詠むために散策すること)するような俳句祭は、他にないようです。
今年は三日間でなんと300人ほどの俳人たちが小諸に集ったそうです!(遠くは沖縄からも!)

「なぜ小諸で俳句?」という声が聞こえてきそうですが、実は小諸と俳句にはとても深い繋がりがあるのです!
小諸に縁のある人物といえば、「夜明け前」で有名な小説家「島崎 藤村」ですが、もう一人忘れてはならないのが、明治~大正~昭和と活躍した俳人「高浜 虚子(きょし)」。
愛媛県出身で、同郷の「正岡 子規」に師事し俳句を学び、その後、近代から現代の俳句界を牽引した文学者として、その名と功績は、国語の教科書や日本近代文学史の資料などで、見聞きしたことがある方も少なくないはず。
(ちなみに私は今回のメルマガに取り上げようと調べるまでは、記憶の彼方に…)

太平洋戦争中、戦火を逃れ、当時住んでいた鎌倉から小諸へ家族で移り住んできたことをきっかけに、小諸を舞台にした多くの名句が生まれたのだとか。
やがて、虚子の教えを受け継いだ人たちが、虚子の死後も、虚子を慕い、小諸を愛し、通い訪れ、この「俳句祭」へと繋がっていったのだそうです。

疎開していた二年間に詠んだ句から選り集めた「小諸百句」という句集があるので、ぜひ一度読んでみてください。
文字だけなのに、しかもわずか17文字なのに、季節ごとの小諸の風景や人々の営み、そこにある匂いや音、暮らしの手触りまでもが、瑞々しく浮かんできます。
「誘はれて 祭の客と なりにけり」
今回のメルマガのタイトルに使ったこの句、そう、虚子の句なんです。
もしかすると虚子も、私と同じように、お世話好きな小諸の人に夏まつりに誘われ、語らい、笑い、大いに愉しんだのかと思うと、教科書の中の偉人が急に身近に感じられます。

「祭あと 池の水面に 赤とんぼ」
こちらは……、虚子の句と並べるのはおこがましいですが、夫が見よう見まねで作った一句。
今回の吟行で訪れた隣町の真楽寺(しんらくじ)という歴史ある古いお寺に、龍神様を祀っている湧水の池があるのですが、ちょうどこの前日、龍神祭りという大きな夏まつりが開催され、とても賑わっていたんです。

ところがこの日は、お祭りの後片付けをする関係者が数人いるだけで、前日の賑わいが嘘のように辺りはしんと鎮まっていて、鏡のような池の水面には、赤とんぼのつくる小さな波紋がいくつか広がっていました。
その光景がなんとも神秘的で、それでいてどこか物憂げで、祭りが終わってしまって寂しいような、そんな気持ちがしたそうです。

最後に、負けじと私も一句!
「誘われて からしなす漬け 日の盛り」
炎天下の吟行に出かける前にいただいた、お漬物名人の辛子茄子漬けがとても美味しかったのです。
また一つ、小諸の素敵なところを発見した食いしんぼうなのでした。
「こもろ日盛俳句祭」これからもずっと続いてほしい、小諸の大切な夏まつりの一つです。

8月も楽しそうなイベントや行事が目白押し!小諸市やこもろ観光局の公式SNSでも小諸の旬を発信していますので、是非チェックしてみてください。
私もまたあちこち行って、またまた小諸の素敵なところを見つけてきます!

今号も最後までお読みくださり、ありがとうございます。次回のメルマガもお楽しみに!
2025年8月 大暑号
小諸市 地域おこし協力隊
ピアニスト・デザイナー
左藤 真世(サトウ マヨ)
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総務部 企画課 企画広報係
〒384-8501
長野県小諸市相生町3丁目3番3号
電話:0267-22-1700 ファックス:0267-23-8766
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更新日:2026年05月21日