布引観音釈尊寺
布引山の断崖絶壁に建つ観音堂は有名な布引伝説の舞台
小諸駅から千曲川を渡り、西寄りにある天台宗の古刹。牛に引かれて善光寺参りとは、”強欲な老婆が川で布をさらしていたところ、突然牛が現れ、その布を角にかけ走り出した。それを追いかけて遠く離れた善光寺へたどり着いた老婆はすっかり改心し、極楽往生を遂げた”という布引伝説に由来し、他人の誘いや思いがけない出来事で良い方に導かれることを例えたことわざです。その舞台が、ここ布引観音です。
桜・紅葉の名所と知られる信州の古刹
長野県内に広がる巡礼地「信濃三十三霊場」の第29番札所です。寺伝では、724年(神亀元年)に行基の草創とされます。観音堂の中にある「宮殿」は鎌倉時代に建てられた貴重な建物で国重要文化財。
1548年(天文17年)武田晴信(信玄)が布引の砦を攻めた際に、兵火にかかって多くの建物・資料が焼失。1556年(弘治2年)望月城主滋野左衛門佐が再建しましたが、1723年(享保八年)に野火で再び炎上。現在の境内にある建物の多くは、江戸時代の小諸城主牧野氏によって再建されたものです。
崖越しに浅間山と小諸市街地を望み、春は桜、秋は紅葉の名所としても知られています。
険しい参道の先にある絶景を目指して
千曲川沿いの駐車場から観音堂までの表参道は約20分ほど山道を登ることになるので、訪れる方は軽登山をイメージしてください。
参道には、善光寺火災の際に煙が出たといういい伝えのある「善光寺穴」や牛の姿がみえる「牛岩」などがあります。
なお、積雪期は、参道が凍結するため、非常に歩きにくいため、チェーンスパイクや滑り止めの付いた靴など各自ご準備の上、参拝されることをおススメします。
基本情報
名称:布引観音釈尊寺
所在地:長野県小諸市大久保2250
駐車場:20台(無料)
グーグルマップで検索する場合は、「布引観音参道駐車場」と入力してください。
観光に関する問い合わせは、小諸市観光案内所(0267-22-0568)へ
更新日:2023年11月05日