移住エピソード1 東京まで新幹線通勤を経てリモートワークへ

小山さんご夫妻は、横浜から奥様のご実家がある小諸に20代で移住されました。現在は2人のお子さんの子育て真っ最中です。

夫の剛さんはログハウスをはじめとする木の家を扱う住宅メーカーにお勤めです。仕事を通して自然と共に暮らすライフスタイルを提案され、ご自身でもまさに実践をされています。

移住から8年間、東京・代官山まで新幹線通勤をされ、コロナ禍はリモートワークとなり、自宅でお仕事をされている小山さんに、小諸でのリモートワークについてお話しを伺いました。

移住のきっかけ

   横浜の賃貸物件に住んでいた頃、都心のマンションや戸建てを探した事もありましたが、夫婦とも田舎で育ったこともあり、長く住むなら都心ではなく地方という考えがありました。会社が自然を身近に感じられる郊外での暮らしを提案していることもあり、自らも実践したいという思いもありました。

様々な可能性を探る中で、長野県から新幹線通勤をしている方がいることを知りました。妻の実家・小諸からも通える可能性があることがわかり、情報収集と実際のシミュレーションを繰返し、会社のある東京・代官山まで2時間以上かけて通勤することを決めました。

会社からも「やってみたら」という後押しがあり、新幹線通勤の日々が始まりました。

8年間の新幹線通勤

   新幹線通勤を始めて8年。慣れてしまえば片道2時間という道のりは苦ではなくなりました。必ず座れてパソコンや読書ができる環境は、オンオフを切り替えることができる時間として、自分にとって不可欠となりました。通勤というよりはカフェで頭の中を整理して過ごす時間に感覚は近いです。

新幹線通勤の日常よりも、地方への出張や繁忙期の宿泊を伴う業務の方が、オンオフを切替える時間がなく、体力的にきついと感じるようになりました。

リモートワークがはじまる

   リモートワークが始まった当初は、通勤がなくなり楽になったと感じました。定例会議などはありますが、基本的には自己裁量で仕事を進めることができるため、マイペースで業務に取り組むことができていました。

しかし、習慣になっていた通勤がなくなったこともあり、仕事のオンオフがなくなり、休日という定義もあいまいとなり、新たな生活のリズムに慣れるまで時間がかかりました。

リモートワークで変わったこと

   リモートワークの導入で変わったことは時間の使い方です。通勤時間はある種、必要な時間でしたが、これまでの往復4時間を超える通勤時間を、子どもと過ごす時間や家事に参加する時間、近所の懐古園の散歩やカフェでゆっくりと本を読んだり、将来のことをゆっくりと考えたりとより有効に使うことができています。

家庭内では簡単なルールをつくり、仕事中であることを知らせる掛札を長女が作ってくれました。これまで平日はほとんど遊ぶ時間がありませんでしたが、父親が家にいることで子どもたちも楽しそうにしています。

 

小諸は自然を身近に感じられる場所で仕事ができる理想的な環境です。デスク脇の窓からは浅間山が見え、ふと目を向けると清々しい気分になります。リモート会議中にウグイスの鳴き声が入ってしまい「どんな環境で仕事をしているのか」と東京のスタッフに驚かれたこともありました。

一日外出することがないリモートワークでの楽しみはランチです。小諸のテイクアウトできるお店を新たに開拓したり、散歩がてらそのまま外の公園でランチを済ませるなど、気分転換や運動不足も色々と工夫して補っています。小諸市の図書館も新庁舎となりとても快適になりました。用もなく書店に立ち寄ることも好きな習慣のため、時間のある時は図書館に立ち寄ることもあります。併設しているカフェのアイスコーヒーが好きで、必ずテイクアウトしています。

新型コロナにより今まで経験したことのない大変な状況が続いています。働き方や住まいの環境を見直す機会にもなるかと思います。もし今の生活が都心にあって、リモートワークだったらと考えると、市街地の限られた空間で子育てと在宅仕事を数ヶ月も両立するというのは想像つかない部分もあり、かなり息が詰まるのではないかと思いました。

小諸へ移住を考えている方々へ

小諸の魅力は、浅間の裾野に広がる「高原」という環境と、懐古園をはじめとする古い街並みから感じる「文化」です。田舎過ぎず、市街化、都市化されすぎていない環境もバランスがよく、個人的には好んでいます。

立地についても申し分なく、新幹線の佐久平駅までは車で15分、何かと便利な軽井沢へは車で30分ほどと、都心へのアクセスも、近隣散策やお出かけにも困ることはありません。リモートワークにより、小諸で過ごす時間が増え、気になっていたけれども行けていなかったお店や、農家さんを訪れたりとプライベートもより充実しました。

 

小諸は首都圏からのアクセスがよいこともあり、移住者だけではなく小諸に遊びに来る方も多く、イベントなどを通して移住してから知り合った方がとても多いです。そこからまた魅力的な人や場所を教えてもらい、楽しみがどんどん増えていくような感覚があります。

これからは地方に拠点を置く人も今までより増えるのではないかと考えています。郊外に拠点を持ち、月に数回都心にアクセスできれば仕事ができる環境が整い、そういう時代に差し掛かったように感じています。いろいろな人が関わって得意分野を活かしていく中で、より小諸が面白くなっていくと思います。自分自身もこれまでの経験をいかして地域に貢献していきたいと考えるようになりました。

この記事に関するお問い合わせ先

産業振興部 商工観光課 企業立地定住促進係

〒384-8501
長野県小諸市相生町3丁目3番3号
電話:0267-22-1700 ファックス:0267-24-3570
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更新日:2022年08月12日