水道水における有機フッ素化合物(PFAS)について

PFASとは

有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされています。PFASには炭素鎖の長さが異なる複数の同族体が存在し、その物性は炭素鎖の長さで大きく異なりますが、中には撥水・撥油性、熱・化学的安定性等の物性を示すものがあり、そのような物質は、撥水・撥油剤、界面活性剤、半導体用反射防止剤等の幅広い用途で使用されています。

PFASの中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクサン酸)は、幅広い用途で使用されてきました。具体的には、PFOSについては、半導体用反射防止剤・レジスト、金属メッキ処理剤、泡消火薬剤などに、PFOAについては、フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤などに主に使われてきました。

PFOS,PFOAには、難分解性、高蓄積性、長距離移動性という性質があるため、現時点では北極圏なども含め世界中に広く残留しています。そして、仮に環境への排出が継続する場合には、分解が遅いために地球規模で環境中にさらに蓄積されていきます。環境や食物連鎖を通じて人の健康や動植物の生息・生育に影響を及ぼす可能性が指摘されています。

PFOS,PFOAは、人においてはコレステロール値の上昇、発がん、免疫系等との関連が報告されています。しかし、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについてはいまだ確定的な知見はありません。そのため、現在も国際的に様々な知見に基づく検討が進められています。国内においては、PFOS,PFOAの摂取が主たる要因と見られる個人の健康被害が発生したという事例は確認されておりませんが、環境省は、厚生労働省と連携し、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めています。

PFOS、PFOAは「化学物質審査規制法(化審法)に基づき、既に製造・輸入等が原則禁止されています(PFOSは2010年、PFOAは2021年)。

【出典:環境省 PFASに対する総合戦略検討専門家会議 PFOS,PFOAに関するQ&A集 2023年7月時点】

日本の水道水における暫定目標値

令和2年(2020年)4月1日に、水質管理目標設定項目に位置付けられるとともに、PFOS、PFOAの合算値で、1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L)以下とする暫定目標値が定められています。

水質検査結果

採水日:令和6年(2024年)2月21日

採水箇所(9水源):郷土水源、弁天水源、宇坪入水源、宇坪入第二水源、

荒町水源、隈部水源、本町水源、野馬取水源(東・西)

検査機関:一般社団法人 上田薬剤師会 検査センター

検査結果:不検出

※残る12箇所の検査は、令和6年4月に実施予定

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更新日:2024年03月29日