私立 小諸義塾について

私立 小諸義塾

私立 小諸義塾塾長「木村熊二」の写真

 小諸義塾は、明治26年11月、小諸の青年小山太郎等の熱意ある要請にこたえて、木村熊二によって誕生した私塾です。

 木村熊二は、明治初年アメリカに渡り12年の留学によって近代の西欧文化を身につけた新進気鋭の教育者であり、キリスト教の牧師でした。

 生徒は、当時高等小学校を卒業し、なお向学の志に燃える近郷の青年で、遠隔の者には寄宿舎を与え寝食を共にしました。

 その後私立中学校認可を得、やがて島崎藤村等を教師陣に加えて充実した中学校教育へと発展しました。

 その背景には、町当局や有志、また都会からの積極的な支援がありました。

 しかし、日清日露の戦を契機にして、個性的で自由を特色とする教育は国家的な教育制度に阻まれて、遂に明治39年小諸義塾は、13年間の短い歴史を閉じました。

文化に産業に、地域の開発を

明治31年に鉱泉を発掘した当時の中棚鉱泉の写真

 塾長木村熊二は、教育やキリスト教伝道の他に開発にも尽力しました。

 小諸においては、三岡に洋桃や苺の栽培を指導し、明治末から大正にかけての地区の一大産業に発展させる糸口をつくりました。

 明治31年には懐古園の南、中棚に鉱泉を発掘し、広く人々の憩いの場にするなどその業績は大きいものがあります。

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更新日:2023年03月13日